オタビジブログ

とあるメディア企業で働くオタクビジネスプロデューサーによるブログ。 アニメやゲームなどいわゆる「オタク向けビジネス」の紹介・分析を中心としながら、イロイロ書いていきます。言っちゃだめなことは言いません(=゚ω゚)ノ

「ラブライブ!」第二期決定!月商5億?!ソシャゲだけでアニメ制作費を補えるのでは

lovelive

いやー、発表がありましたね!ラブライブ第二期(=゚ω゚)ノ
ラブライブ!Official Web Site | NEXT PROJECT

 「ラブライブ!」ファン雄叫び!来年アニメ第2期決定&さいたまスーパーアリーナ2days開催へ - 芸能ニュースラウンジ

ライブイベント『μ’s 3rd Aniversary Love Live!』が16日、神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで開かれ、大入り満員観客の4000人が詰めかける中、ファン喝采の重大発表が連続でされた。

 今年放送のアニメも好評のうちに終了した『ラブライブ!』キャスト9人による3rdライブステージ。本ライブも全国53館でのライブビューイングも開かれるなど、その勢いは加速度的に増していっている。

 ライブ終盤にメンバーから発表がなされることに。まずは、PlayStation(R)Vitaにて『ラブライブ!』のゲーム化が決定し2014年春発売予定となったこと。タイトルは現時点では、仮となるが『ラブライブ!School idol paradise』に決まっているという。

 次に、2014年2月8、9日の両日、埼玉・さいたまスーパーアリーナでライブイベント『μ’s→NEXT LoveLive! 2014 ~ENDLESS PARADE~』の開催が決定。

 そして、最後の発表はテレビアニメの第2期制作の決定。放送は2014年春放送予定となるという。


イベントで発表される気もしてましたが、めっちゃ楽しみです。
時期は2014年4月!思っていたより遠いですね…。
第二期制作を決定していたのではなく、作品が売れてから初めて決定された感じがします。

一昨日の記事「最新アニメビジネス事情を「進撃の巨人」に当てはめながら説明してみる」でも触れさせて頂きましたが、ラブライブは放送終了の現在もソーシャルゲームが絶好調なわけです。

ラブライブ!」こそ、これからのアニメ屋さんがお手本にすべきビジネスモデルだと思います!
従来のBD/DVD販売だけでなく、他の収入をしっかりと確保しています。
今回そのあたり書きますー。


ソーシャルゲームって当たれば非常に大きいですからね。
ラブライブ!」のソーシャルゲームは、最近の深夜アニメ原作の中だと他に比べられるものがないくらい、非常に当たっています。
なんでも倒産しかけていたアプリ開発会社「Klab」を救ったらしいです。
会社を“倒産の危機から救った”アプリ 「ラブライブ」Android版がDL数急増中 | 【EXドロイド(エックスドロイド)】

現在(2013/6/16)も、AppStoreのトップセールスランキングで2位に食い込んでいます。
さらに、絶好調を受けて、Androidアプリもリリース。
Androidユーザーが待ってましたと言わんばかりに、一気に課金されているようです。
Android版『ラブライブ!』がわずか6日で売上ランキングでトップ10入り【13日追記】 | Social Game Info

このソーシャルゲーム、他のアプリとランキングを比較しながら見積もってみると、もしかすると月5億円程度(!)の売上があるんじゃないでしょうか。
通常、ソーシャルゲームの権利者への商品化印税は10~20%程度です。

仮に、ゲームが月5億円の売上、製作委員会に戻す印税を10%と仮定すると、アニメ製作委員会に月5000万円の収入が入っていることになります。
サンライズ制作でふんだんに3Dが使われたアニメですが、制作費を一般的な深夜アニメ相場である1本(30分)1500万円とすると、第一期は13話でしたので、1500万円×13話=1億9500万円が制作費になります。
他に、アニメの宣伝費なども2000万円ほど準備しているかもしれません。
それでもアニメ制作費としての出資金は2億円強です。

となると、、、ソシャゲ化からの収入だけでもあっという間に回収です!
ラブライブ!はアニメ発の企画ではないですが、アニメ制作費ほどの金額規模ではないと思うので、ざっくりと簡略化します。

これまで、「アニメ原作のソーシャルゲームはうまくいかない」と言われていたのですが、しっかりしたものを作りさえすれば、しっかりとした結果を残せるんですよね。
アニメがあることで普通のソーシャルゲームよりも告知がしやすく、さらにストーリーも組み込みやすいので有利なくらいだと個人的には思っています。

ソーシャルゲーム市場はどんどん拡大しており、今後はアニメ企画を考える際に、ソーシャルゲーム仕掛けを考えることは必須になるかなと思います。

そもそも、深夜アニメビジネスって、どうしてもニッチなビジネスなのです。
実際に消費行動まで移ってくれて、製作委員会に還元してくれるような対象人数はとても小さいのです。
しかし、その人達が、多くを消費してくれるおかげで成立していたビジネスです。
「広く浅く」ではなく「狭く深く」なビジネスなんですね。
それを考えると、ソーシャルゲームとの相性は非常に良いと思います。

さらに、Blu-rayやDVD販売による収入もあるわけです。
オリコンによると、1巻あたり3万枚弱売れています。
ラブライブ! - アニメDVD・BD売り上げまとめwiki

ネットで噂される定説どおり、1万枚超えれば大ヒットで出資金を回収できる規模になりますので、大成功です。
アニメDVD・BDの売り上げを見守るスレ@wiki - 売上ライン一覧

さらにさらに、ラブライブ!は、音楽ビジネスも絡めています。
これだけ成功してしまえば、CDなどの楽曲販売やライブイベントでも収入が見込めます。


複合的にビジネスを仕掛けておき、作品自体もヒットさせる。
Blu-rayやDVDだけに頼れなくなったアニメ業界が目指すべき姿が「ラブライブ!」にあるかと思います。