ゲーム制作会社がキャラクター版権(IP)を許諾されるために意識すべきこと
「これからキャラコラボモノのソーシャルゲームが大事になるよ!」とこれまで主張してきたわけですが、
今回は、人気作品とコラボするために意識しておくべきことを書いてみたいと思います(=゚ω゚)ノ
唐突ですが、7月29日に東映アニメーションの決算発表がありました。
⇒平成26年3月期 第1四半期決算 (東映アニメーション株式会社 IR情報)
東映アニメーションの事業は、
・映像製作・販売事業
・版権事業
・商品販売事業
・その他事業
の4つに分かれております。
本業の「映像製作・販売事業」は前期比33%増と絶好調です。
一方で、もう一つの大きな柱、「版権事業」は横ばいですね。
東映アニメーション関連として、ソーシャルゲームのビッグタイトルとしては、
「聖闘士星矢 ギャラクシーカードバトル」
「ワンピースグランドコレクション」
がありまして、決算発表の資料でも幾度も触れられております。
今後の収益の柱として、期待されているのでしょう。
ただ、昨年にリリースしたものなので、時間経過とともに減収となっているようです。
動きが早い業界なので当然です。
それでもワンピースは前年同期を維持しているとのこと・・・さすがです。
ここで注目したいのは、
「聖闘士星矢 ギャラクシーカードバトル」は「映像製作・販売事業」、
「ワンピースグランドコレクション」は「版権事業」、
に分類されているということです。
この違いは、
前者は東映アニメーションが製作・開発費を出して、事業を行っているゲーム、
後者は二次利用の権利を許諾しているだけのゲーム、
ということです。
もちろん東映アニメにゲームを作る技術はないので、開発自体は他に委託しております。
たしか聖闘士星矢はサイバーエージェント子会社のCygamesです。
この2つはビジネス構造がまったく異なります。
東映アニメにとって、前者はハイリスク・ハイリターン、後者はローリスク(ノーリスク)・ローリターンです。
また、前者はこれから伸ばしたい作品、後者は既に人気作品ということも言えます。
ゲーム制作会社で版権(IP)を手に入れたい方は、このあたりを意識して攻め方を考えるべきかと思います。