オタビジブログ

とあるメディア企業で働くオタクビジネスプロデューサーによるブログ。 アニメやゲームなどいわゆる「オタク向けビジネス」の紹介・分析を中心としながら、イロイロ書いていきます。言っちゃだめなことは言いません(=゚ω゚)ノ

まどか☆マギカのグッズ市場は400億円!その規模はドラえもんに匹敵?!

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しばらく間隔が空いてしまいました。
おひさしぶりです(=゚ω゚)ノ

本日、こんな記事が話題になっていました。

世界のオタク魅了 インテルが人気アニメとコラボ  :日本経済新聞 

ざっくり言うと「インテル日本法人が「ウルトラブック」の販促に、まどマギを活用中だよー」という記事なのですが、気になったのは冒頭の以下の記述。

日本の文化を世界に発信する「クールジャパン」を政府は推進中。ただ収益をどう確保し日本へ還流させるかの問題を長年解決できずにきた。そんな中まどか☆マギカはグッズの売上総額が既に約400億円に達し、国内外をつなぐ「まどか☆マギカ経済圏」を作り上げつつある。強力なコンテンツの力を借りれば人・物・金を動かせること示している。 

まどマギグッズの売上総額、約400億円!

 まどマギについて、明確にグッズの売上規模が数値で出たのは初めてではないでしょうか。


さて、このグッズ売上総額が400億円という規模。
キャラクターのコンテンツパワーとしては、どのような位置になるのでしょうか。
統計データをもとに調べてみたところ、なんとあの国民的キャラ「ドラえもん」に匹敵する規模でした!


まどか☆マギカの売上を他キャラクターと比較してみた

「株式会社キャラクターバンク」という企業が、キャラクターのライセンスビジネスについて研究・調査しています。
このデータ、購入しようと思うと非常に高いのですが、それを利用した経産省の「コンテンツ2次利用市場(ライセンス市場)に係る 競争環境及び海外市場動向実態調査」(H24.3月)がネットにアップされていましたので、それを用いて見ていきましょう。

っとその前に、前提として大事なのは、この「グッズ売上400億円は“総額”」です。
まどか☆マギカが放送されたのは、2011年1月クールですので、放映されてから2年半といったところです。
大雑把に1年単位にしますと、1年あたり160億円となります。

そして、これにはBDやDVDの売上は含まれていないはずです。
普通「グッズ」というと、キャラクターのライセンスを用いた「商品化の売上」ですので、直接的な映像販売は含まれないと思われます。

それを踏まえまして、全キャラクターグッズの市場がどれくらいあるかを資料の中から見てみましょう。

graph 

2010年の市場規模は約1.6兆円(!)です。少々古いデータですが…。
いわゆるジリ貧な状況が続いているのが見て取れますね。

ちなみに、先々月に最新の数値が発表されていましたが、縮小傾向でした。
2012年のキャラクター商品の小売市場規模は1兆5,340億円、定番人気キャラクターの売り上げが縮小し昨対比4.5%減 - MSN産経ニュース

とりあえず今回はこの2010年の数字を使用していきたいと思います。
なぜなら、さらに、この時のキャラクター別の市場規模シェア率が以下のように推定されています。
 
 table

これも2010年のデータですので、並んでいるタイトルには懐かしいものが結構あります。
仮面ライダーWやら天装戦隊ゴセイジャーやら…。
深夜アニメからは、ハヤテのごとく!(67位)、デュラララ!!(82位)、けいおん!(86位)などなどがランクインしています。

先ほども述べたように、この市場規模にはBD/DVDの売上は含まれておりません。
この「商品小売市場規模」は、ジャンルは次が対象です。

玩具・ビデオゲーム・文具・家庭用品・アパレル・パーソナルケア・菓子/食品・出版・その他



上記を踏まえて計算すると、、、

さて、本日の日経の報道から推定すると、まどか☆マギカの1年間のグッズ市場規模は、約160億円とのこと。
全体が1.6兆円規模ですので、ちょうど約1%ということになります。

約1%に相当するところを上記の順位表から見てみると…なんと22位「ドラえもん」に匹敵する規模!
五輪招致の親善大使に選ばれる国民的キャラクターとグッズ市場の規模は肩を並べているわけです。
ドラえもんが大役!五輪招致の“親善大使”に任命 

これこそハイリスクハイリターンの深夜アニメビジネス、夢が溢れていますね! 

一点注意していただきたいのは、「まどか☆マギカ グッズ総額売上は400億円」の定義が曖昧です。
そのため、このように出処が違うデータを比較しても、実態を反映しきれていないところがあるかと思います。
あくまで目安として考えて頂ければと思います。