進撃のデマに騙されないためにアニメビジネスを手っ取り早く理解できる参考書籍
今日この記事(【ツイッター】「進撃の巨人、人気なのにDVDが売れてなくてかなりの赤字、腐の人DVD買ってよってアニメ会社の人がぼやいてた」 → 2700RT|やらおん!)を読んで、こんなツイートが話題になっていることを知りました(=゚ω゚)ノ
進撃の巨人、あれだけ人気なのにDVDが売れてなくてかなりの赤字らしい……騒いでる腐の人DVDも買ってよ…ってアニメ会社の人がぼやいてて、アニメ会社はDVDが売れなきゃだめなのねー…シビア(´Д`)
— アキレ (@to_akire) August 8, 2013進撃の巨人のDVDが売れてるらしいのは何となくわかったけど、製作費用がかかるとそれだけ売る必要があるわけで、他の作品より製作費用がかかってるってことよね
— アキレ (@to_akire) August 8, 2013
これをツイートしたアキレ (@to_akire) さんは既にID変更しているということで、直接引用できず申し訳ございません。
これに対し、数千のRTといろんな意見の引用RTがついております。
「えー!そうなの?!」と驚く声や、「いやそんなわけないだろ、それで赤字なら他のアニメどうなんだよ」と反論する声などなど。
それに比べて上記のやらおんさんの記事コメントは、「ありえねーだろ」がほぼ一色で、さすがアニメリテラシーの高い皆々様方だなと思います。
彼がどういうつもりでツイートしたのかは置いておいて、実際に、進撃の巨人に関わった会社は赤字にはならないでしょう。
もし事実だとすると、どこかの会社が赤字を負っているということになると思うのですが、「アニメ会社」と表現しているところから推測するに、アニメ制作会社だと考えられ、そこで関係してくるのは製作委員会に参加している「Production I.G.」か、制作会社として参加している「WIT STUDIO」です。
スタッフロールには以下のように記載されております。
・制作協力:Production I.G.
・アニメーション制作:WIT STUDIO
一見どう違うのかよくわかりませんが、実際やっていることは全然違います。
一言で言うと、「Pruduction I.G.」は製作委員会としてお金を出してアニメを製作していて、「WIT STUDIO」は製作委員会から発注を受け、実際に手を動かしてアニメを制作しています。
この二社はグループの関係なので、進捗管理の人員をIGからWITへ出しているくらいはあるかもしれませんが、ほとんど何もしていないでしょう。
となると、WIT STUDIOは言ってしまえばただの制作会社ですので、制作費を予めもらい、その範囲内でアニメを作ります。
進撃はクオリティが高いと言われていますが、メリハリをつけて作っていますので、まぁ普通に1話1500~2000万くらいでしょうか?
はっきりはわからないですが、一部で言われているような3000~5000万円っていうのは最近の市場を考えるとなかなか考えづらいかな、と。
なにはともあれ、その予算内でやり繰りするのは、アニメ制作会社の(プロデューサーの)お仕事で、それを超えて赤字で作り続けるってのは考えづらいです。
しかも、制作会社は出資をしていないので、DVDが売れたところで配分は無いのが通常です。
となると、「WIT STUDIOが赤字」=「制作費をかけすぎて赤字」説は、DVDの売上がそもそも関係ないので、それはないでしょう。
Pruduction I.G.が赤字ということもあるのでしょうか?
前の記事にも書きましたが、この売上規模で製作委員会が赤字ということは考えられません。6万枚ですよ、6万枚。
⇒「進撃の巨人」「うたプリ2000%」一巻が6万枚超!!どのくらい儲かってんの?
たしかに現時点だとまだ一巻しか発売していない状態で、製作委員会自体に収入がないので、そういう意味では赤字だと思います。
そのあたりを間違って捉えてしまったのかなーとも思いますが、そんなことを間違いそうな人に、しかもツイッターで言っちゃいそうな人に、関係者も話をしないだろうなぁと思うのです。
そんなあたりのアニメビジネスリテラシーをつけるために、すごくわかりやすい書籍を紹介。オススメです。これ。
浜田ブリトニーの漫画でわかる萌えビジネス 4 (サンデーGXコミックス)
- 作者: 浜田ブリトニー
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/08/19
- メディア: コミック
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浜田ブリトニーの漫画でわかる萌えビジネス 3: 渋谷ギャルは萌えアニメの夢を見るか? (サンデーGXコミックス)
- 作者: 浜田ブリトニー
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/08/18
- メディア: コミック
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浜田ブリトニーの漫画でわかる萌えビジネス (サンデーGXコミックス)
- 作者: 浜田ブリトニー
- 出版社/メーカー: 小学館
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浜田ブリトニーの漫画でわかる萌えビジネス 2 (サンデーGXコミックス 134)
- 作者: 浜田ブリトニー
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/01/19
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Kindle版もあります。
浜田ブリトニーの漫画でわかる萌えビジネス(1) (コミックス単行本)
浜田ブリトニーの漫画でわかる萌えビジネス(2) (コミックス単行本)
マンガ自体の絵は下手くそ上手ではないですが、内容がすごく取り付きやすいのに、結構なところまで踏み込んでいます。
この内容、アニメにもよく関わる小学館がよく出したな…と思います。
内容は、浜田ブリトニーが萌えビジネスで一発当てることを夢見て、色んな所へ取材に行くという「取材ルポ漫画」です。なので主人公はビジネス素人のブリトニーとなります。
4巻が最新刊で2013/8/19発売(現時点で未発売)です。
1巻の内容紹介引用
・秋葉原超大型アニメショップの舞台裏に完全密着!!
・同人誌って儲かるの!? コミックマーケット大手サークル、驚きの収支報告!!
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将来の事を真面目に考えてないギャル漫画家と、自暴自棄でもう何もかもどうでもいい担当だからできた凶気のインタビューコミック!!
良識のある業界人なら絶対に避けて通る実名、数字、危険ネタ山盛り掲載!!
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